私たちが目指すもの(経営理念)

 私たちはスピード感のある縫製で正確に縫い上げる⾼い縫製技術を持っています。その技術は社員が助け合い、⽀え合いながら毎日磨いて出来たものです。そして、助け合い、⽀え合いながら技術を磨くことで、相手を思いやる⼼も一緒に磨かれていきます。

 

 今後、縫製することが全て機械化されたとしても、日々磨いている相手を思いやる⼼を持ち、使う人の⼼に寄り添ったものづくりは機械化されることはなく、これからも私たちが⼤切にしていくことです。


 そして、上履きは子どもが1 日の中で一番⻑く履くシューズです。樫原工業はこれまで上履きシューズの縫製を通じて、子どもたちの足を守ってきました。当たり前ですが、足は左足と右足が⽀え合うことで歩くことにつながります。しかし、足に合わないシューズを履いていると当たり前に歩くことができなくなります。


 今も昔も変わらない、上履きといえば定番の形や⾊。子どもたちの足の形は変わるのに、⼤量生産する為の靴底の⾦型や機械、40 年前と変わっていません。


 いつしか上履きへの関⼼がなくなり、子どもの足はすぐに⼤きくなるから、というような買い換えの頻度の⾼さから、流通しているほとんどが海外で⼤量に作られる安価なものへと変化していきました。上履きの価値がなくなったと感じます。


 創業者の正には「子どもたちがこの世界からいなくなることはない。その子供たちが安⼼して履くことができる上履きをつくり続ける」という思いがありました。40 年以上経った今でもその思いを受け継いでいます。


 私たちのものづくりを続けることで、関わる人たちが左足と右足のように、当たり前に⽀え合い、助け合う、思いやりの⼼が溢れる豊かな地域社会につながります。


 そして、そんな地域社会を私たち⼤人がつくることで、次の世代の子どもたちが「⼤人になったら⾃分たちもそんな人生を歩んでみたい」「あんな風になってみたい」と憧れる、明るい未来へとつながっていきます。